三ケ島のまちなかにある“アートなベンチ”を紹介します

更新日:2024年1月18日

バス停のアートベンチの写真

所沢市では、緑豊かな大地、歴史的な風土など貴重な資源や要素を備えた三ケ島地区において、アートによる愛着や誇りの醸成、地域活性化を図ることを目的として、座れるアート作品「アートベンチ」を制作し、令和5年度より設置しています。
令和5年度は、武蔵野美術大学と県立芸術総合高等学校のご協力のもと4基のアートベンチを制作しました。
武蔵野美術大学講師によるワークショップにおいて、芸術総合高校の有志が“三ケ島”をテーマにコンセプトアートを制作し、それを基に市内の小学生がベンチをペイントしています。

アートベンチ1「夜空と森のベンチ」


夜空と森のベンチ


上段右側にいるのは“青い目の人形”の「ミルダット・ルーシェル」です。
青い目の人形とは、昭和2年にアメリカ合衆国から日本に対し両国間の親善を目的として贈られた人形で、今もそのうちの1体である「ミルダット・ルーシェル」が三ケ島小学校に保管されています。
コンセプトアートでは三ケ島をイメージした森と、空や池にも見える青色が配置されていますが、小学生たちはこれを空と解釈し、青色を塗りました。空は青色の濃さから夜空となり、月やフクロウが描かれていきました。
小学生たちの想像力はどんどん膨らんでいき、本来三ケ島には無い急流では鮭が川のぼりをしています。池に反射する三日月もしっかり描かれています。
また、ミルダット・ルーシェルがひとりでかわいそう、との想いから猫やうさぎが描き足され、夜の森はとても賑やかになりました。

アートベンチ2「夕暮れとひまわりのベンチ」


夕暮れとひまわりのベンチ


三ケ島にあるひまわり畑からインスピレーションを得たアートベンチです。
夕暮れをイメージした背景には三角のモチーフが散りばめられており、一面に広がるひまわり畑がうまく表現されています。
ひまわりの花の色は描いた小学生が作った黄色で描かれているためそれぞれ違う色となっているほか、ひまわりの中心は綿棒を使って凹凸をつくり、ひまわりをリアルに表現しています。葉っぱは落ち葉をスタンプとして利用し、描写されています。その質感は、ぜひ直接ベンチに触れていただき、確かめてみてください。
描いた小学生の遊び心により、モチーフのいくつかに“顔”が描かれています。どこに描かれているかわかりますか?

アートベンチ3「ブドウ畑とお天気雨のベンチ」


ブドウ畑とお天気雨のベンチ


狭山湖周辺の丘陵地帯にあるブドウ畑をイメージしたベンチです。
コンセプトアートにあるように、ブドウの実の色は小学生に託されましたが、それぞれの個性が発揮された素敵なブドウに仕上がりました。
当初ブドウの葉として描かれていた下段右側の緑色の領域はお花畑として再構築されベンチに彩りを加えているほか、中央には、このベンチをペイントした小学生の母校である三ケ島小学校の校旗が掲げられています。
スポンジを使用して描かれた雲からはお天気雨が降り注ぎ、アドリブで書き足された虫たちもそれを喜んでいるようです。
芸術総合高校生によるコンセプトと小学生たちの想像力が見事にマッチし、真夏の賑やかなブドウ畑が完成しました。

アートベンチ4「たぬきと朝霧のベンチ」


たぬきと朝霧のベンチ


三ケ島の丘陵と朝霧に包まれる町を、額に葉っぱを付けたたぬきが見下ろしています。
芸術総合高校の生徒が作ったコンセプトアートでは、モチーフのカラーリングは小学生たちに任されていました。
小学生たちは「朝焼け」というキーワードから想像力を膨らませ、朝焼けに照らされる丘陵や建造物、蝶々の色を見事に表現しました。
澄んだ丘陵と町に広がる濃い霧により、朝の空気感が伝わってきます。
霧の中には可愛らしい猫が描かれています。何匹いるか、探してみてください!

アートベンチができるまで

令和5年度の「三ケ島アートなベンチ設置事業」では、武蔵野美術大学と県立芸術総合高等学校のご協力の下、ワークショップ形式でアートベンチを制作しました。
武蔵野美術大学の講師陣を迎え、「三ケ島ってどんなところ?」を芸術総合高校の生徒さんに考えてもらい、そこからアートベンチのコンセプトアートを制作してもらいました。
その後、市内在住の児童、三ケ島小学校の児童の皆さんによるベンチのペイントワークショップを実施し、アートベンチが完成しました。

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