所沢の水の歴史
更新日:2014年12月1日
上水道の誕生から現在まで
所沢は、台地で大きな川がないため、水が豊かではありません。また、とても水はけが良いため、昔から井戸を作るには地面を深く掘らなければなりませんでした。しかも、多額のお金が必要なため、各家で井戸を持つことができませんでした。
そのために、遠くの共同井戸まで水を汲みに行かなければならず、家庭の水仕事にはたいへん苦労しました。さらには、日照りが続くと井戸水が涸れてしまうこともありました。
昭和9年4月、所沢町は大干ばつにみまわれました。町中の井戸が涸れて、飲み水さえ確保することができなくなってしまいました。この時、町外から飲料水を運搬したり、所沢陸軍飛行学校から給水を受けたりして、これを切り抜けました。
所沢町は、このことをきっかけに上水道の建設を計画し、昭和10年7月から工事が始まりました。
そして昭和12年3月、町政史上最大の工事はみごとに完成し、その年の4月1日に町民が待ち望んでいた給水が開始されました。
昭和25年11月、所沢町は所沢市となりました。また、新所沢の住宅団地の建設を皮切りに、昭和30年代半ばから、市の人口は急激に増えました。
地下水を水道水として利用していた所沢市では、たくさんの地下水を汲み上げたために地盤沈下が起こりました。そこで、昭和49年から、県営水道の水(県水)を取り入れました。現在では、年間配水量の約9割が県水であり、残りの約1割が地下水となっています。
また、上水道の普及率は、現在ほぼ100%となり、とても暮らしやすくなりました。