三上 文筌 筆 坂稲荷神社社殿装飾絵

更新日:2019年3月7日

 この装飾絵は、坂稲荷神社社殿に描かれたものです。現在、社殿は覆屋の中にありますが、長い間風雨にさらされていたためか、色彩は全体的に色あせてしまいした。
 正面の板唐戸には、向かい合った白狐が一対、その下の羽目板には牡丹と唐獅子、左右の板壁には黒い鯉の滝登り、後部の脇障子には牡丹2輪が描かれています。また、羽目板の右端には「天保八丁酉秋日 文筌寫」の墨書があり、製作年代の残された貴重な作品です。
 三上文筌みかみぶんせんは、文政元年(1818年)頃、所沢村下宿したじゅく(現在の所沢市御幸町)に生まれました。谷文晁たにぶんちょうに師事して絵を学び、所沢や江戸を中心に活動。嘉永3年(1850年)、松代藩の御側医師であった高川楽真たかがわがくしんの娘と結婚して養子となり、医師として松代藩に仕え、安政5年(1858年)に亡くなりました。御側医師として仕えながら藩主のもとで多くの作品を描いており、嘉永7年(1854年)のペリー再来航の際、横浜に設けられた応接場の警衛に同行し、応接場内の様子やペリー一行の肖像などを描いた高川文筌たかがわぶんせんとしても知られています。

【指定年月日】平成3年1月10日
注釈:こちらの文化財所在地については、都合により記載しておりません。
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